外壁工事と呼ばれる作業の中に、サイディング工事という外壁を張る工事があります。
常に雨や風に晒されている外壁は劣化していき、メンテナンスや取り替えが必要になり、サイディング工事が必要になるのです。
この記事では、サイディング工事に興味がある人に対して、必要な資格や仕事をするにあたって準備しておくべき道具などをご紹介します。
そもそも、サイディング工事って?
サイディング工事とは、サイディングボードと呼ばれる壁材を建物の外壁に貼り合わせていく工事です。
サイディング工事ではメンテナンスと壁材を新しく取り換える工事が主な業務であり、ひび割れや塗装の剥がれといった劣化症状が見られたら、工事をする必要があります。
また、劣化が進行している場合には新しくサイディングボードを張り替える工事をしなければなりません。
新しく張り替える工事には、既存の外壁の上から張る重ね張り工事と、サイディングを張り替えてしまう張り替え工事があり、予算や劣化の具合に応じて変わっていきます。
サイディングは窯業系・木質系・金属系・樹脂系の4種類があり、一般的な住宅では窯業系のサイディングが使われていることが多く、全体の80%を占めているのです。
サイディング工事を始める上で必要な資格って?
サイディング工事をするにあたり、特別な資格は必要ありません。
しかし、取得しておくと有利な資格がいくつかあるので一緒にみていきましょう。
建築板金技能士
建築板金技能士は国家資格の技能検定の一種です。
全国の都道府県が実施しており、建築板金施工に関する学科と実技試験で合否をおこないます。
この資格がなくても建築板金工事業の仕事をおこなうことはできますが、この資格を持っていると技能を証明することが可能です。
建築板金技能士1級、建築板金技能士2級、建築板金技能士3級の3つのランクがあり、それぞれ試験内容が異なります。
NYGサイディング施工士
NYGサイディング施工士とは、窯業系サイディングの技能を証明する資格です。
窯業系サイディング施工士職に3年以上従事している方が受験資格保有者となります。
4者択一50問の学科試験が60分、施工実技と標準施工法チェックのふたつが含まれた80分の実技試験があります。
金属系のサイディングの場合は板金施工ですが、窯業系サイディングの場合は、こちらの資格が有利になるでしょう。
施工管理技士
施工管理技士の資格は建設業の許可の取得や、大きい仕事(工事費用が1000万円以上)を請けるために必要な国家資格です。
1級と2級ともに学歴によって必要な実務経験が異なります。
取得には条件も厳しく、難関資格であるため資格保有者も少ないため、
将来的に一人親方としてサイディング工事業を拡大してく際には取得していて損はない資格といえます。
用意しておくべき道具はある?
サイディング工事をする上でどんな道具が必要なのか気になりますよね。
最低限必要な道具は以下になります。
丸のこ
サイディング材をカットするのに使います。
木材もすぐに切れるので現場に一つあると便利ですので、ぜひ揃えましょう。
インパクトドライバー
サイディング材を固定するのに使います。
現場には必須の道具です。
コンベックス
部材の長さを測るのに使います。
こちらも工事現場には必須の道具です。
ヘルメット
工事現場では何が起こるかわかりませんので、ヘルメットは常備しておくことをお勧めします。
シーリングガン
サイディング材を接着するのに使います。
水平器
部材の垂直や平行を取るために使います。
サイディング職人で一緒に稼ごう!
新築やリノベーションで、住宅の外装材として窯業系サイディングはかなり普及しました。
サイディング材は現在日本国内の木造住宅のシェア80%を占める外装材です。
日々の進歩により改良はされてきていますが、常に雨や風に晒されている外壁はどうしても劣化してしまい、家を長持ちさせるためには外壁の塗り直しやサイディングボードの交換が欠かせません。
そのため、サイディング工事はなくなる仕事ではないのです。
職人の仕事は資格が必要だったり、スキルがないとできないと考える人もいるかもしれませんが、サイディング工事の仕事は未経験から始めることが多い仕事のひとつです。
足場を設置したり、サイディングを運んだり、体を動かす仕事がメインな仕事で、最初は複雑な仕事はなく、親方や上司の元で仕事を覚えることで少しずつできることが増えていく仕事です。
努力次第では稼げる仕事なので、まずは工事の流れを理解し、徐々に専門の知識を蓄えていきましょう。